フェルミ推定「オタク市場」

野村総研が昨年出していたオタク市場規模の推定をフェルミ推定で試算。昔の体験から、オタクは40人クラス中大体2〜3人と割り出しているあたりが面白い。

「さとーのweb日記」よりそのまま引用させて頂く。


NRIがこれを調べたと言うのも面白いけど、コミックマニアの定義に「同人誌即売会に参加する、あるいは同人誌を執筆する層」という、きわめてストレートな定義を使ってるのが面白い。分かってるなあ。

さて、技術者は本能的に、調査会社の資料を話半分に見ます。信用できるかどうか、ざっくりとフェルミ推定で検定してみましょう。

まず、この種のマニアの年齢は、大体15歳から35歳に分布すると仮定します。一方、日本の人口は1億2千万人。人口ピラミッドとして、60歳から減少して80歳ぐらいで頭打ちする台形型人口分布を仮定すると、この年代は大雑把に3千4百万人ぐらいいることになります。また、小中学校の頃のクラス(40人クラスを仮定)でコアなオタク候補生が何人居たか思い出すと、だいたい2〜3人だったかと思います。間を取って2.5人とすると、この年代のオタク人口は、大体210万人と推定できます。

このうち半数がコミック系のオタクだとして、年間のマンガ・雑誌等への消費金額を推定します。コアなマンガ雑誌を月に5-6冊、マンガ単行本を2-3冊買ったとすると、雑誌が500円、単行本を800円として、月に5000円前後消費します*2。加えて先の定義より、この集団はコミケ等に行き、まとまった量を購入します。仮に年間の雑誌・マンガの消費量の50%相当を購入したとすると、年間の消費金額は一人当たり9万円、人口全体では950億円です。

改めてさっき調査結果を見ます。重複を考慮するとオタク人口は最小100万人、最大285万人。コミック系の市場規模は1000億円としています。この結果、先のフェルミ推定の結果とオーダーにおいて一致しています。そうなると、大嘘は言っていないと考えるべきでしょう……。

2900億市場だと?そりゃ、ビッグサイトが埋め尽くされるわけだ。